1億2100万人。これは世界中で学ぶことができない子ども達の数だそう。就学費用がない。近くに学校がない。学校に先生がいない・・・過酷な環境の中で生活する子ども達。
そこに登場するのが3人の教師。
- 水道もガスもないアフリカの僻地の村で識字率UPが国の可能性を広げると信じ、子ども達に読み書きを教える教師。
- 貧困と洪水、児童婚や女性の権利がないがしろにされる環境の中、子どもと女性の権利を守る武器として「教育」に情熱を注ぐパキスタンの教師。
- 世界中で少数民族が消滅していく中、民族の誇りと自立を「教育」で伝え実現しようと奮闘するシベリアの教師。
「教育」のあるべき姿の議論は横におき、一人の人間として自分の生を「信念」に拠る「情熱」に変えて、惜しみなくそそいでいく・・・そんな生き様にとても魅力を感じると同時にうらやましいと感じた。自分もそうありたいなあと。
映画の中で、そんな大人と接する子ども達は、自分の可能性を信じられるようになり、可能性をカタチにする方法を得る。大人は子どもだけでは乗り越えられない障壁を一緒になって取り除いていく。
結局は「あり方」の話のように思う。教育論になると制度や仕組みの批判も多くなりがち。識字率が低いアフリカの僻地に住む小学生、夜遅くまで塾に通う日本の都会の小学生。環境は全く違うけれど、子どもとの向き合い方の本質はなにも変わらない。
子どものしあわせ、可能性を考えたとき自分がやりたいこと、できることをめいいっぱいやるだけ。正解なんてない。ただそんな姿を子ども達は見ているんだと思う。