こんにちは。今回の記事のテーマは「人生計画」です。60年前に人生計画をもって、望む人生を実現した方のお話しです。
さて、みなさんの読書の目的はなんですか?私の第一の目的は、自分の思考を客観的に確認するため。第二に、自分と違う価値観に触れて頭をやわらかくする。つまり自分の思考が狭く固定化するのを防ぐ刺激剤として本を読みます。そんな私が最近ハマって呼んでいるのは、その方、本多静六さんの著書です。まず本の中から彼の言葉を一部ご紹介しますと・・・
本多静六語録
- 設計図なくしては、いかに老練な建築家も立派な家を作ることができないと同様に、まず、「人生計画」を樹てることなくして、何人も完全な意義のある人生を築きあげることは難しい。ことに「人生計画」こそは、人生充実の至福生活をもたらすただ一つの指針であるといわねばならぬ。
- 私が平凡愚劣の生まれつきをもって、しかも、なおかつ割合に幸福感謝の長い人生を享楽し得たのも、ひとえにこれ、早くからの自らの「人生計画」実行に努力してきたおかげである。
- 世の中には、濡れ手で粟を掴むような旨いことがそうザラにあるわけのものではない。手っ取り早く成功せんとする人には、また手っ取り早く失敗する人である。
- 蓄財を通じてわれわれは色々の蓄積法を学ぶ。力の蓄積、知識体験の蓄積、徳の蓄積等はそれであって、金銭の場合よりもむしろこの蓄積の方が大事な場合がある。
- 人は学校をもってのみ物を学ぶ機会と考えているが、人生、学校で学び得るぐらいは知れたもの、職業の精進によって初めて本当の人格は磨かれ、広汎的確な生きた知識を獲得するいことになるのである。
一部をご紹介しましたが、すべてご自分で考え実践した結果を検証し「そうなりました!」というものなので説得力がありますね。人生計画に対する考えや、仕事に対する哲学については、是非知ってほしいので後程ご紹介しますね。
本多静六さんはどんな人?
本多静六(ほんだ せいろく/1866年8月11日-1952年1月29日/男性)は、「公園の父」と称された林学博士、造園家、東京農科大学(東京大学農学部)教授。日比谷公園をはじめ、大沼公園(北海道)や鶴ヶ城公園(福島県)、羊山公園(埼玉県)、明治神宮(東京都)、臥竜公園(長野県)、卯辰公園(石川県)、大濠公園(福岡県)など、明治期以降の日本の多くの大規模公園の開設・修正に携わった人物。また、ドイツ留学でのブレンターノ教授の教えから、勤倹貯蓄を処世訓とし、勤倹貯蓄として、収入の1/4は必ず貯蓄をし、分散投資を実施。資産家として巨万の富を築いたことでも知られている。資産のほとんどは、退官を機に匿名で教育、公共の関係機関などに寄付されたとのこと。その他に日々1ページ原稿を書くことを常としたため、370冊を超える著作を発表している。(参考文献:ウィキペディア+Amazon.co.jp)
確認できたこと
〇人生計画
ライフプランは人生をゆたかにする!!
人は生活の中で意識的に、また無意識でもなんらかの計画をして生活しています。晩御飯のメニューも毎日が「かつ丼」にならないように(笑)メニューを変えます。旅行先でたくさん観光地を巡ることができるように順路や時間を計画します。家庭菜園(私の趣味)では、できるだけ色々な野菜を定期的に収穫できるように逆算して野菜の種類や植える時期を計画します。計画することで、毎日飽きずにおいしく、楽しく晩御飯を食べることができるし、旅行を楽しむことができるし、家庭菜園も更にいい方法を発見でき、収穫量も野菜の種類も増えて楽しくなったりします。
二度と繰り返せない人生なら尚更、いい人生にしたいと思いますから、人生計画はあったほうがいいですよね。人生計画について、彼はこうも言っています。
『人生計画は決して人生の自由を束縛するものではなく、かえってその拡大充実をはかる自由の使徒だといっても誇張ではない。計画亡くして自由なしとも断ずべきである。』
私も賛成です!計画は人生を縛るものではなく、更に自由なものへと昇華するものだと思います。自分の望む人生は自分で創るしかありませんからね。お金で言えば、ライフプランを立てて将来必要なお金をコツコツ準備した人生と、その都度、必要になるお金のために働いたり我慢したりする人生では、お金との関係で自由度が高いのは間違いなく前者だと思うのです。彼は人生計画の実践とその結果得られた効果について「自由」に加えこうも言っています。
- 仕事の順序を誤らず、おのおのの仕事の段階を秩序整然たらしめること。
- 無駄がなく、無理がなく、仕事の出来高が殖え、質もよくなること。
- 仕事の結果があらかじめ推測できるので、仕事の進行を思うままに制御でき、時間を労力が著しく節約されること。
- 常に前途に希望を持ち、かつ現在に安堵し得て、よく焦慮と苦悩と疲労から免れられ、余裕ある生活を送りえること。
- 可及的速やかに成功し、健康長寿、福徳円満に一生を過ごし得られること。
計画を立て、コツコツ実直に積み重ねてきた結果なんですね。私はまだまだ・・・ですが、こうおっしゃるのを読むと私の将来もとても楽しみになってきました(笑)人生計画とは、言い換えると「努力の予定表」だそうです!頑張ります!
〇職業観
仕事は楽しんだもの勝ち!
彼の本を読んで、よく出てくるのが『職業の道楽化』という言葉です。人それぞれ職業観は違うとは思います。好きな仕事やりたい仕事を探すというより、最初は自分に合わないと感じたり、うまくできない仕事でも、迷わず、疑わず、最善を尽くして努力するならば初めは苦痛を伴ってもそのうち効率はあがり、成績もよくなり、その仕事に趣味的な意識ももつようになってきます。ついにはそれが面白くてたまらなくなるところまで行きつく。それが職業の道楽化です。どんな仕事も自分の向き合う姿勢次第。まだまだ道楽化の領域までは達していないので、私も職業の道楽化を完成して違う景色をみたい!と思います。
職業の道楽化が完成すると・・・『もはやその仕事に適不適もなければ、利益不利益もない。あとは全く人と職業が一体化させられて、その大成功は求めずとも必ず向こうからやってくるのである』ともおっしゃっています。
〇生活の単純化
自分にとって本当に大切なものは何か?考える。
「人生計画で主要な問題は生活の安定を確保すること。そのために生活態度を規正し、それを基底とした経済計画を立てることが大切である。」ともおっしゃています。日常生活の切り詰めが生活レベルの低下ととらえるのではなく、精神的、道義的な基準からみて生活の浄化向上としてとらえると自分にとって本当に大切なものが見えてくるのではないでしょうか?我が家も「断捨離」を実践中です(笑)「所有しない生活」を人生をゆたかにする手段として継続して実践してきいたいです。
マネーバランス的に本多静六を読み解くと・・・
自分の今と将来をじっくり考えて、家族とも相談しライフプランを作ります。ライフプランに沿って、働き方や生活をよりよいものにしていくために定期的に見直していく・・・マネーバランスは本多静六さんが大切にしてきたあり方、やり方は本質的に同じです。本多静六さんは、コツコツ実践することで60年前に本人が望む人生を実現しました。時代は変われど本質は同じ。人生設計を確認しながら望む人生の実現を楽しみたいですね。