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幸福度世界一の国「フィジー」で”しあわせ”について考えてみた!

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フィジーって?

みなさんは、フィジーって聞いたことありますか?地図を見てもらったら分かるようにオーストラリアの東にある小さな国です。面積はちょうど四国と同じくらいで人口は90万人弱。私の住む札幌市の人口の半分弱です。日本からはおよそ9時間のフライトです。

そんな南の小さな国に、高校3年生の長男が留学(1年間)しています。こんな機会を逃すと一生フィジーに行くことはないと思い、長男の様子を見に行ってきました。日本とは反対に季節は冬でしたが、気温は25度程度で湿度は40%以下。半そでですが、汗もかかない爽やかな気候でした。

ちなみにフィジーはどこに行ってもラグビーの練習を見ることができるくらいラグビーが盛んで、男子は東京オリンピックの7人制ラグビーの金メダリストです。(リオオリンピックから2連覇)

CHOFU, JAPAN - JULY 28: Team Fiji pose with their gold medals after winning the Rugby Sevens Men's Gold Medal match between New Zealand and Fiji on day five of the Tokyo 2020 Olympic Games at Tokyo Stadium on July 28, 2021 in Chofu, Tokyo, Japan. (Photo by Dan Mullan/Getty Images)

フィジーは幸福度調査で世界一(2017年)

私がフィジーと聞いて気になるのは、2017年の幸福度調査で95%以上の国民が「とても幸せ」「幸せ」と回答する国だということ。マネーバランスドクターとしては、一人当たりのGDPで日本の10分の1のフィジーが、95%以上の国民が幸福と感じ、日本はお金はあるのに半分の人が不幸と感じている・・・当然なぜだろう?何が違うのだろう?と思うわけです。もしかしたら日本人がもっと「しあわせ」になるヒントがフィジーにあるかもしれないと期待してフィジーに行ってきました。

フィジー本島から離れた離島の村へ

フィジーで特に忘れられない体験は、フィジー本島から船で4時間の離島の村でのホームステイでした。村に入るには、KAVA(カバ)という植物の根を本島の市場で購入し、入村の儀式に持参する必要があります。写真は本島の市場でKAVAが並んでいる様子です。村は30世帯ほどの小さな村でしたが、村の男達が集会所に集まり我々を迎え儀式が行われました。KAVAをすり潰し水で混ぜてその液体を家族みんな飲まされました(笑)味は泥水、飲んだ後は口と喉がピリピリとした感覚が残りました・・・

儀式が終わると、みんな笑顔で、「君たちはこれで私たちの家族だ!村中好きなところに行って、楽しく過ごして欲しい!大歓迎だ!」とみんな笑顔で話しかけてくれます。毎日誰もが、笑顔で挨拶してくれて困ったことはないか?楽しいか?聞いてくれます。フィジーの人はとにかく明るく優しい。しあわせな理由がだんだん分かってきました。

村での生活

ホームステイした村には、水道もガスもありません。雨水と薪が基本!電機は簡易のソーラーパネルがあり、それで最低限の使用する電気はまかなうことができました。村で採れたタロイモやキャッサバは村の女性がとてもおいしく調理してくれました。パパイヤやバナナ、ヤシの実は食べ放題。海でとれた魚もごちそうしてくれました。

この村の生活は、石油価格の高騰などエネルギーの影響が先進国に比べ格段に少ないです。水道、ガスがなく、電機はソーラーパネルだから当然です。贅沢を言わなければ、一年中食べるものには困りません。物価の上場の影響も先進国と比べるとかなり少ないと思います。ちょうど私がこの村にいるとき(8月5日)、日経平均の急落のニュースが流れました。この村の人たちは貨幣経済の浮き沈みの影響はありません。それによって不安になったり、心がざわつき、あたふたすることもありません。日本の我々の生活が、自分の力ではどうすることもできない外の世界にどれだけ多く依存しているか改めて考えさせられました。物質に限らず、心の平穏までも自分自身では保てない暮らしをしていると体感しました。

*ちなみにガス、水道がないのに、なぜかスマホは大人はみんな持っています(笑)

フィジー特有の文化に「ケレケレ」と言われるものがあります。意味は「分け合うこと、共有すること」です。歴史的に所有するという概念が日本とは全く違うのだと思います。物やお金を持っている人は、持たない人に分け与えるのが当たりまえの習慣。お互いに助け合う文化があるようです。

時代の変化

フィジーの田舎はそのような暮らしぶりで、ケレケレの習慣もうまくいっている感をうけましたが、フィジーも都会は違ってきているようです。若い人を中心に近年多くの人がオーストラリアやニュージーランドに移住しているそうです。日本で地方から東京や大阪に出ていくのと同じような現象が起こっているように思います。

資本経済は持っている人と持っていない人を分け、助け合いではなく、助ける側はいつも助ける。助けられる側はいつも助けられる・・・時代の変化と共にかつての生活に根付いた文化も変化しているようです。2017年度の幸福度調査は95%以上の国民がしあわせと応えましたが、今はちょっと変化しているかもしれません。

”しあわせ”は誰が決める?

フィジーの都会に住む人、お世話になったホームステイした村に住む人、日本人。国が違えば常識も違うし、生活習慣やそれに根差した考え方も違ってきます。また時代が変われば、かつての常識は常識でなくなることもあります。そんなことから、他の人との比較では自分自身が”しあわせ”には向かって行かないように思います。

マネーバランスでは、ライフプランを創ります。自分自身の幸せのカタチをどう創っていくか?そのために道具としてのお金をどう使うか?いくら必要か?時間の経過とともにそれも変化します。家計決算で振り返り、プランをブラッシュアップする。コツコツとその作業を繰り返しながら”しあわせ”のカタチに近づいていく、その過程こそが”しあわせ”なんじゃないかなあとフィジーから帰国して時々思うようになりました(^^)

機会があれば異文化に触れるのも、自分の価値観を大きく変えてくれます。おすすめですよ(^^)

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