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古典に学ぶ生活経営の「肝」

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みなさんは「読書会」に参加したことありますか?

友人に誘われて「ドラッカー*の読書会」に参加するようになって5年が経ちました。スタイルとしては、何ページから何ページと読んでくる範囲が決まっていてます。月に1回集まって、「気になった個所」「共感した箇所」「疑問に思った箇所」「腑に落ちない箇所」・・・などを共有します。そしてなぜそう思ったのか?感じたことや意見などを発表し合います。

ここがとても面白い!!たとえ同じ個所でも、その人その人の社会的な立場や、育った環境などによって想像以上に違ったものになります。そもそも正解不正解はありませんし、自分にない視点をもった意見が出てくるととても新鮮で勉強になります。

*ドラッカー:ピーター・ファーディナンド・ドラッカーは、オーストリア・ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人経営学者。「現代経営学」あるいは「マネジメント」 の発明者。著作には大きく分けて、組織のマネジメントを取り上げたものと、社会や政治などを取り上げたものがある。

ドラッカーというと、経営者や管理職が学ぶものというイメージを持たれる方も多いとは思います。私も、以前は一従業員や、普通に生活する自分にはあまり関係ないのかな~と思ってました。しかしドラッカーの最も基本的な関心は私と同じで自分も含めて「人を幸福にすること」にありました。そのためには個人としての人間と、社会(組織)の中の人間のどちらかのアプローチをする必要があると考えたとき、ドラッカー自身が選択したのは後者でした。

会社組織の中の自分、家族の中の自分、地域の中の自分。社会(組織)の中の自分の「あり方」そのものが自身の幸福につながるとしたら、誰しも「経営」を学ぶメリットは必ずあります。

そもそも、経営という言葉は仏教用語が起源で、“経”とは「筋道(道理)を通すこと」です。“営”は、それを「行動に現す」こととされています。 経は織物でいえば縦糸のことで、縦に筋がしっかり通っている様子(正しい筋道、正しい道理)を示していて、それを文字通り、日々営々と営んでいくから、「経営」となる訳です。

前置きが長くなりましたが、誰もが自分自身、家族の生活経営者です。自分も含めしあわせ持ちになるための「経営者の条件」とは何なんでしょうか?今回は「経営者の条件」の序章から気になる箇所をピックアップしてみます。読書会みたいな感じで(笑)

経営者の条件

経営者の条件の中では、エクゼクティブが持っている共通した8つの習慣について書かれています。エクゼクティブは生活経営者である自分自身と読み解いてください。

成果をあげている者はみな、成果をあげる力を努力して身につけてきている。そして彼らのすべてが、日常の実践位よって成果をあげることを習慣にしてしまっている。しかも成果をあげられるように努めるものは、みながみな成果をあげられるようになっている。成果をあげることは習得できる。そして習得しなければならない。(ドラッカー)

成果とは、自分の望む暮らしだったり、思い描く自分の人生だったり、夢や目標と考えてもらったらよいかと思います。ドラッカーはそういった成果が上がっている人には共通点があるよ!と言っています。それが以下の8つの習慣です。

 

八つの習慣

1.なされるべきことを考える

何をしたいかより、成果を上げるために「なされるべきこと」は何か?それが成功の秘訣。

2.組織の事を考える

家族や、仕事関係の組織にとって良いこととはは何でしょう?

3.アクションプランをつくる

成果が上がる行動するには、計画が必要。家族も含めたライフプランや、仕事の事業計画を創ろう!

4.意思決定を行う

誰が、いつまでに何を行うか?家族や仕事関係の人と共有しよう!

5.コミュニケーションを行う

何をするかを知ってもらったり協力してもらうことが成果に繋がる!

6.機会に焦点を合わせる

問題にフォーカス(問題解決)にあてるのではなく、機会をとらえよう!

7.会議の生産性をあげる

日ごろからのコミュニケーションをUPしよう!

8.「私は」ではなく「われわれは」を考える

自利ではなく、自利利他。

 

「アクションプランを考える」について

マネーバランスの家計相談においても、家計の現状把握、ライフプランの作成、家計決算を行います。以下ドラッカーが言っていることと全く持って一致しますね~(^^)古典というものは、本質的なものです。時代が変わっても色あせるものではありません。

(序章より抜粋)アクションプランとは意図であって、絶対の約束ではない。拘束ではない。一つひとつの成功が新しい機会をもたらし、一つひとつの失敗が新しい機会をもたらすがゆえに頻繁に修正していくべきものである。事業環境、市場、組織内の変化についても同じことがいえる。それらの変化がアクションプランの修正を求める。アクションプランなるものはすべて、柔軟性を当然のこととしなければならない。

加えてアクションプランには、成果と期待を照合するためのチェックポイントが必要である・・・・アクションプランなくしては、すべてが成り行き任せとなる。途中でアクションプランをチェックすることなくしては、成り行きの中で意味のあるものとないものとを見分けることすらできなくなる。

ライフプラン(アクションプラン)があって、毎年、家計決算(チェックポイント)を行うからこそ、ドラッカーの言う「変化」を明確にすることができ、プランの修正、行動の軌道修正をすることができるのでしょうね。自分自身のライフプランがあって、家計決算を行うということが「習慣化」されていくと、望む「成果」が近づいてくるのだと思います。マネーバランスドクターのアドバイスを受けている方は実感されているのではないでしょうか。

「成り行き任せになっている。成り行きの中で意味あるものとないものを見分けることすらできなくなっている。」という習慣から、「ライフプランがあり、家計決算でチェックして修正していく」習慣が積み重なったときの変化、成果をたくさんの人が感じられるようになると自分も家族も、そして社会もよりよくなるのではないかと期待しています!

 

 

 

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